もし死なば巡り会わむと待つ空の 昔の人も見まきける月

旅をする人は独りと歌ふ詩に 心刻めり月を見上げて

自由とは放れて独り自らを 新たに生めり月は知りなむ

輝きもいつかは消えむと知る月の なぜ惜しむなくひかり恵むる

このつぎの月昇るまでに忘れなむ 愛しく結ひた髪を切るまで

いくたびと冷たい夜を待ち過ごす わたしの月が充ちてゆくまで