山際に没する太陽
血潮に染まる空
佇み見詰める者は皆
凝縮された時間の中に
静止する
儀式への参列
深紅の空
異なる波長で組み合わされた
光の散乱
その美しく鮮烈な色彩に
支配されたような
厳かで敬虔な情景
夕映えにそそぐ視線
過去へ遡る旅
情景と記憶が交差して
さまざまに錯綜する
繰り返される苦痛
擦り切れ瘡蓋のできた心
かなしみ
戻すことのできない時の流れ
どうにもならなかった
なるようにしかならなかった
何かの力が働いた
つらい痛ましい思い出
希望と失意
別れと出会いが織り成す
過去の出来事への遡及
そして新たな力が
かたちと行為の創造が
生まれてくる
儀式の終わりに・・・
視る者を深紅に染める夕映えに かなしみ深むる儀式やむまで